それ、伝わっていますか?

今日は、それ、伝わっていますか?伝え方に工夫をしませんか?というテーマでお話ししたいと思います。

よく、伝えたいことは口に出さなきゃ、声にしなきゃ伝わらないよというセリフを見かけます。
実際は声に出したからと言って、伝わるとは限らないんです。
これは発達に関係なく、視覚優位な人と聴覚優位な人の差によるものです。

私はもともとは視覚よりも聴覚の方が自分では優れていると思っていたんですが、左耳の病気をしてからは聞き取りづらくなってしまって、見ないとわからなくなってしまいました。
話をしている声が聞こえても、視覚優位な人はすべてのことが聞き取れないということが起こります。
集中して聞いていても、聞いているんだけれど忘れやすい、抜けやすいということもあります。
そういう人たちは、メモに残すと頭に入ってきやすいです。
勉強でも暗記するのであれば声に出しましょうというのがあるんですが、何度も書いて記憶するという人もいますよね。
そのようにタイプが分かれると思います。

視覚優位や聴覚優位に加えて、感覚過敏が影響する場合もあります。

例えば視覚優位なのに視覚過敏の場合、書き方によっては見えなくなってしまいます。
私の場合は視覚過敏がありますけれども、小学校の頃、図工の時間に机一杯に画用紙を広げられたときには眩しくて痛くて大変でした。
白い紙に黒で書かれたコントラストの強いものだと目が痛くなったりするんです。
最近、Facebookでもダークモードが出てきましたけど、白い画面に文字があるのは目がチカチカして見づらいとか、カラーが多いと見づらいとか。
絵が描いてあると文字が読めなくなってしまう人もいます。

LDだったり視覚過敏だったりと原因はいろいろとありますが、では声で伝わらないから書いて残せばいいかというとそうでもないんです。
かといって聴覚優位の人に書いて残せばいいかといえば、その場合は目で見てそのままさらっと抜けてしまう。
それが聴覚過敏であれば、人のいうことを一生懸命聞こうと思っているけど周りの雑音がひどくて半分は聞いているけど重要なところで抜けていたりする。
もしくは会話が「はい! へぇ! そうですね!」と話が盛り上がっている状態であってもお互いは別の人間なので受け取り方や感じ方が違ったり、言葉のニュアンスの受け取り方で、会話の中では納得しているんだけれど確認し合っていない場合は、お互いが違うことを想像していたりすることが生じたりします。

意外と言葉って難しくて、私も問い合わせセンターに電話をすると、こちらが困っていることを伝えても返ってくる回答が「そうじゃなくて、私が困っているのはこういうことなんです。」なんていうこともあり、一生懸命伝えようと頑張っても相手に伝わらないということがあります。
わからないことを聞いても、相手がもともと知っていることを話すので、わからない人の気持ちがわからないというか、いろいろな部分で言葉の行き違いも生じたりします。
ですから、伝え方はそれぞれの相手によって変えなければいけないいんです。

子どもに難しい言葉でしゃべっても伝わりにくいですし、伝え方はいろいろと変えなければいけないし、場合によってはジェスチャーを使わないといけないとか。
また「話をするときは相手の目を見て話しましょう」というのがありますが、相手の目を見すぎるとうまく会話が続かないというのもあります。
相手によってはそれが伝わっているかどうかの確認も必要だし、伝わっていないようだったら、こういう方法、こういう方法って、1回で伝わらなかったとしてもあきらめるのではなくて、じゃあこういう方法があるなーとか、例えば自分の子供だったらいろいろと工夫する必要があるのかなって思います。

「一度言ったよね」「前にも言ったよね」「なんでやってくれないの?わかってくれないの?」ではなくて、場合によっては忘れているとかうっかりとかもあるかもしれないけれど、伝わっていなかったりすることもあることを頭に入れてほしいなと思います。

今日は、それ、伝わっていますか?伝え方に工夫をしませんか?というテーマでお話をさせていただきました。

それではまた!

音声反訳:yoshiyuki kato