診断名よりも特性を知ること

今日は、診断名よりも特性を知ることというテーマでお話ししたいと思います。

よく、病院に行って診断をしてもらった方がいいですかね、と相談を受けることがあります。
基本的には、子どもの特性を知ってもらうために診断名を付けてもらうことで、周りの方は対応がしやすくなるというのはあります。
ただし、境界がはっきりしていないので、同じ子供でも自閉スペクトラム症と診断される先生もいらっしゃれば、別の病院ではADHD(注意欠如多動症)と診断されることもあります。
特性が似ている面もあって区別がつきにくい、基本的には自閉スペクトラム症があって、そのあとにADHDが入ってくる、LD(学習障害)も出てきたというような場合だと特性もいろいろで十人十色なんです。

私のところに相談が多いのが自閉スペクトラム症とADHD(注意欠如多動症)、LD(学習障害)ですが、発達障害以外に他の精神的な障害(気分障害、強迫性不安障害)が入ってくることもあって、一概に診断名に対する対処だけをすればいいということではないのです。
ですから、診断名よりも特性を把握して、そのことに対して対処されるのがいいと思います。

例えば自閉スペクトラム症で、後から多動性が入ってくることもあります。
反対に小さい頃は注意欠如多動性と診断されたが、10歳を超えてだんだんこだわりが強くなってきて、改めて病院に行くと自閉スペクトラム症と診断されたということもあります。
病院ではテストを受けたり、脳波を測定したりいろいろと検査を行います。
それでもその時期の特性で結果が変わったりすることもあるのです。

子どもの特性はその時その時で変化をしていきます。
ですから診断名よりもその時の特性を重視して支援をしてあげることが良いと思います。
学校に行く、障害者手帳を取得するのであれば、病院で診断を受けて発達障害かどうかを確認することは有用であるとは思いますが、そのほかの場合であれば特性を知ることを重視していただければと思います。

今日は、診断名よりも特性を知ることというテーマでお話をさせていただきました。

それではまた!

音声反訳:yoshiyuki kato