障害手帳と障害年金 ①

今回は、障害手帳と障害年金というテーマでお話ししたいと思います。

内容は手続の仕方とかそういう難しいことではありません。
子どもが小さいときに診断を受けられて、その時に療育手帳をもらう方がいいのかという悩みの相談も頂きます。
今回は、自閉スペクトラム症やADHDの診断を受けたという前提でお話を進めていきます。

■障害手帳は取得すべきか

障害手帳は小さいうちは必要ありません。
川口市は小中学生は医療費が無料だからです。
ただ、後々のために準備をした方がいいこともあります。
軽度の場合はそこまでしなくてもいいかなという面もありますが、いざとなったときに本人が取得することが難しくなったりすることがあるので準備をすることは必要かと思います。

準備をするのは中学生くらいからがいいと思います。
川口市では障害手帳を取得する場合に、発達障害の場合は発達外来などで診断書を書いてもらえれば「精神障害者保健福祉手帳」の申請をすることができます。
診断書を書いてもらうためには初診から6か月以上経過をしている必要があります。
川口市は、障害手帳を取得すると2級だと月額3,000円の福祉手当が支給されます。
子どもの支援のためには病院だけではなくいろいろとお金がかかりますよね。
そういう費用に充てることができます。

また、障害手帳を持つメリットとして、公共施設、ランドマークタワーやスカイツリーなどの入場料が半額だったりします。
バス料金も付き添いの方も含めて半額になります。
そういう面からも悪い方に捉えるのではなくて、いいように使っていくことを考えるのが大切だと思います。
障害手帳を取得することで、家族としては「障害者となってしまう」と受け入れられない気持ちもあると思いますが、何かあったときには助けになります。

診断を受けて、すぐに取得しましょうということではありません。
ゆっくりと時間をかけて、これからどうしていくのがいいのか考えていただければと思います。
お子さんにカミングアウトしないうちに取ってしまわないようにしてください。
子どもともこれからどうした方がいいか話をしてください。
障害手帳取得のデメリットというのは本人の考え方次第というところです。
ご家族で話し合っていただいて、決めていただくことだと思います。

障害手帳は「はずかしい」とかそういうものではなくて、生活のために必要なものということでうまく利用していきましょう。
支援にはお金がかかりますよね、今後も続いていきますから利用しましょう。

■自立支援医療(精神通院)について

障害年金を将来考えている方でしたら、障害手帳は先に取っておいた方がいいです。
もし、お子さんが二次障害(睡眠障害、気分障害、脅迫障害等)になっていた場合は児童精神科に通うことになると思いますが、その場合でしたら「自立支援医療(精神通院)」の方も手続きをしていただくのがいいと思います。

続きは障害年金のことをお話ししたいと思います。

それでは、また。

音声反訳:yoshiyuki kato